「五感カフェ」では、
視覚と無意識、さらに美意識の誘引について
3回にわけてお伝えしています。
本日は3回目。
アイトラッキングについて解き明かしてゆきましょう。
最新の認知心理学の研究では
人間の意識には「コアとその周辺」が
存在するという報告があります。

これはいったいなんでしょうか?
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視線の動きと意識
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日常生活でイメージしてみましょう。
あなたは、仕事が終わって家に帰る途中です。
その間とても大事なことを思い出して
考え事をしながら家路に着いたことはありませんか?
帰宅するという行為をしながら
他ごとに考えを集中している際、
家に着いてみたら自分がどの道を通って
どう帰ってきたのかわからなかったりすることがあります。
こうしたケースでは、信号が青かを判断したり
道に危険なものがないかを判断したりする意識は
『周辺』にあります。
これは、例えば誰かが
あなたの写真やWebサイトを閲覧する場合でも
同じことを指しています。
視ている人は興味があっても
視線の動きは必ずしも意識の中心とは一致しないことがほとんどです。
それは、目はどこか特定の場所を注視していても
意識は別のことを考えている場合があるからです。
この視覚システムを利用して
マーケティングなどに使われているのが、アイトラッキングです。
下の参考画面がトラッキングの追跡の例です。

アイトラッキングとは簡単にいうと
「人がどこを見ているか」
正確には「眼球がどこを向いているか」
を測定する技術でもあります。
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コアと周辺で見て感じるものが違っている
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人間の視野には「コアの視野」という
両目を使ってしっかり見る高解像度のエリアがありますが
これはピントあわせの範囲が狭いタイプと
それ以外の「周辺視野」があります。
写真に限らず、デザインやビジュアルの世界では
主に「コアの視野」を使用して
視線の動きを科学的に研究されています。
なぜなら、文字や色を把握するのはコアの視野で
人の興味や関心と相関していると考えらているからです。
例えばお菓子のパッケージを見たときの
視線の動きや見る順番、時間などを
競合商品やデザイン違いをその状況や年齢・性別に変化対応させて
調査をするのに活用されています。
これによってパッケージリニューアルの方向性や
商品認知の効果を明らかにしてゆくことが期待されるのです。
参考ページ http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/01/21/1895
また、視覚効果の強い広告などは
人がその広告を見る距離や時間が
その印象や記憶にどのような相互関係があるのかを分析します。
その結果、広告の効果を評価できるので、
駅や電車内WEB広告掲載の相場を決めるために利用されています。

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印象に残るヴィジュアルとは
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このようにわたしたちが扱っている写真は
イラスト、動画、文字ともに人の視覚へ訴えかける効果を発揮しています。
ここで大事なことはこの視覚の誘引は、
人の本音や意識の深いレベルまで探ってゆけるということです。
注目されるのはまるで熟練者が持っている暗黙知のように
マニュアルの使用や言葉による表現形式に
“しづらい情報”を捕捉して可視化できること。
それは、熟練者の視線がどのように動いたかを分析し、
ものづくりやノウハウ継承、機械の保守保全などに活用できるのです。
つまり、印象に残るヴィジュアルは
抽象度が高い方が人々の深い美意識へつながりやすい
ということが言えます。
《人の本音や意識の深いレベル》という
表現しづらい部分にダイレクトに投げかけることが
可能なのは、このヴィジュアル分野を研究するのが鉄則のようです。

いかがでしたか?
あなたがもし、広告デザインや
文字を含めたヴィジュアル表現で課題があったなら
トラッキングや潜在意識との関連に親しんでみると
意外なアイデアが降りてくるかもしれません。
あまたがもし、写真や絵画、イラストといった
機械では不可能な表現分野をもっと深めたいと思っていたなら
今回の3連載をぜひご参考くださるとお役に立てるかと思います。
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