わたし達人間を含むすべての生きものは

命の循環、種の保存のため、

自分の生きた証を残すために生きていると考えています。

 

創作者やクリエイターは

その自然の法則に基づいて

自己表現という創作を通して

生きた証を残しつづけているのかも知れません。

 

そして、わたしも

日々呼吸するように

本能に従って生きているひとりです。

 

今回は、その自然行動である

《創る》という概念で大切なことは何か?

考えてみたいと思います。

 


 

クリエイティヴというと

「創作意欲」という言葉がありますね。

 

何かを作るうえで誰もが根源的に持っている本能

と思われがちですが

 

実のところ、わたしにはあまりしっくりきません。

「創作意欲が湧く」ということがないからです。

 

なぜかと言えば・・

わたしにとって創るまえに大切なことがあるのです。

 

 

 

 

それが「一体感」です。

 

たとえば、

寒さの残る初春の朝に歩く散歩道

 

足元に感じるアスファルトの温度

季節ごとに変化する道路沿いの草花

春を待ちわびる桜のかたい蕾

 

これからはじまる

1日のことを考えながらのぼる高架下の歩道橋

 

階段を登りきると思いがけず明るい空の色

猫の目のようなかたちの飛行機雲・・・・

 

 

「いいなあ」わたしが好きだな

「きれいだな」と感じる瞬間は

いつも日常にあります。

 

つまり、ククエイティヴィティで大切なことは

 

「イメージが先にある」のではなく

本当はなんども出逢っている目の前の事象に

どれだけ一体感をともなって気づき続けるか?

ということだろうと思うのです。

 

そうして、美しいと思うものに出逢ったら

呼吸を整え、思いっきり感じるようにする

感じきってその場に溶け込んでしまうような感覚が

「一体感」のイメージです。

 

写真で言えば、「撮りたい」という衝動は

そのずっと後にやってきます。

 

「絶対いい写真を撮る」

「今日こそは撮ってやる!」

などと思っていたら、それは力が入りすぎ・・・

 

そんな風に人間のエゴだけで意気込んでいると

本質的なことは何も見えてこないものです。

 

結局、大事なのは「感じる」こと。

その時の自分の純粋性を信じること。

 

この視点がないと

「創る」にフォーカスできないのではないでしょうか。

 

 

 

感覚は磨いていないと何も生まれないし

アイデアや気づきも少ない。

 

そう考えると、わしたち人間が

五感を持って生まれたのは

「感じる才能を充分に発揮するため」

なのだろうなと思わずにいられません。

 

 

深く感じ、味わい、

浸り、浸透させ

そして自己の境界線が消える一体感を愉しむ。

 

その後はそれぞれです。

 

写真表現しても良いし、絵に描いてもいい

音楽にしても、踊っても唄っても

文章に書いても、人に話しても

セラピーを施しても、祈っても・・・・

 

多種多様な表現で現れてゆくのでしょう。

 

もちろん純粋に

ただ感じる、聴く、触れる、味わう、視る

 

極端に言えばそれ「だけ」でも良いと思います。

 

 

五感をフルに使うことさえできれば

その感動をどうするのかは

お好きなようにすればいいのです。

 

クリエイティビティとは言っても

多様性を楽しみ、ただ在るだけの世界を知れば

たとえ、どれだけひとと違った感覚を持っていたとしても

優越も批評も生まれません。

 

 

「イメージが先にある」でももちろん良いのですが

それに従って余裕をなくしている時があれば

いったん、そこから離れてみると世界が広がります。

 

もし、「あなただけの本当」に触れるために

見たくない現実から逃げていたとしたら

気がつけるチャンスかも知れません。

 

 

あなたがあなたであるために

感じ方を深め、

建前のスキルを身につける前に

必要なことがたくさんあるとわたしは思います。

 

あなたの目の前の現象をすべて受け取り

一瞬一瞬の時間に感謝していると

自然と感度が磨かれてゆきます。

 

それを素直に写し出せたら

素晴らしい写真になるでしょうね。

 

わたしもそんな境地を

目指して行きたいと思っています。

 

《お知らせ》

五感caféより人気の講座がリニューアル!

3/15〜のお知らせいたします。どうぞお楽しみに。

 


 

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